スペインの農業

2018年10月19日 世界の農業

<スペインの農業>

スペインと聞いて皆さんが頭に思い描くのはどんな光景ですか。
闘牛、フラメンコ、サッカー・・・とイメージとしていき、最後に思い浮かぶのは、「情熱の国」という言葉ではないでしょうか。

スペインはどこにあるのかというと、南ヨーロッパのイベリア半島に位置しており、同半島の大部分を占めます。
西にポルトガル、南にイギリス領ジブラルタル、北東にフランス、アンドラと国境を接し、飛地のセウタ、メリリャではモロッコと陸上国境を接しています。
中央の大部分がメセタと呼ばれる高原台地で、フランスとの国境地帯にはピレネー山脈が聳え立ちます。
本土以外に、西地中海のバレアレス諸島や、大西洋のカナリア諸島、北アフリカのセウタとメリリャ、アルボラン海のアルボラン島を領有しています。※1

スペインの人口は、4,626万人(FAO:2014年)。

スペインはもともと伝統的な農業国でしたが、1950年代半ばから工業が急速に成長をとげ、64年からの開発計画により経済成長が促進され、70年代後半には、原油価格の高騰と輸入の増加で景気が低迷し、86年1月1日、スペインはEC(現、EU)に正式に加盟します。これを機に外国投資が急増して、経済成長期に入っていくことになりました。
現在も、EUの主要農業国の1つとして、農業生産額は仏、独、伊に次ぐEU第4位(2014年)に並びます。

国土面積は日本の約1.3倍。農用地面積はフランスに次ぐEU第2位の2,658万ha(日本の約6倍) で、
国土面積の53%を占めています。

スペインの食に関することと言えば、まず食事サイクルが挙げられます。
スペイン人の食事サイクルは基本的に1日5食と、日本とは違ったサイクルで人々は生活をしています。
お昼からビールやワインなどお酒を飲んでも当たり前なのです。

次に地中海食です。地中海料理は、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)により、2013年に地中海食を、フランス、モロッコ、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、キプロス、クロアチアの無形文化遺産として登録されました。※2

地中海食は、オリーブオイル、全粒穀物、野菜、果物、豆、ナッツが豊富で、チーズとヨーグルトは頻繁に食され、魚も食されるが、肉、鳥、卵、菓子の消費は控えめである。また赤ワインも適度に飲まれる。オリーブオイルや魚介類には多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれるもの。記憶能力および健康に対する良好な研究結果が繰り返し報告されています。

1日5食食べることといい、地中海食が無形遺産に登録されたことといい、
スペイン人の自国の食に関する意識はかなり高いと考えられます。
もちろん、食に対する意識が高いなら、その食材たちへも意識が高まるというのが自然ですね。

スペインの農業は基本的に、各地域であらゆる作物を生産していますが、地形や気候等により地域ごとに特徴があり、

北部は、比較較的雨が多く、夏は涼しく冬は温暖な海洋性気候。
中央部は、昼夜の気温差が大きく、夏は暑く冬は寒い大陸性気候。
東部及び南部は、年間を通じて温暖で乾燥した地中海性気候。

となっています。

主要農畜産物は、大麦、小麦、ぶどう、オリーブ(生産量世界第1位(2013年)、
トマト、柑橘類、豚肉(イベリコ豚が有名)等です。

有機農業も盛んで、有機農業面積は197万haで世界第4位(EU内では第1位(2015年))であり、主な有機農産物は、オリーブ、穀物、ぶどう等です。

主要輸出品目は、オリーブオイルで、生産量は世界の約6割を占めています(2014年)輸出額世界第1位(2013年))、
ワインとトマトは輸出量世界第2位

他には、豚肉、オレンジ、タンジェリン、マンダリン等が主な輸出品目です。

ちなみにスペインは、EU内での主要農業大国ですが、同時にEU最大の漁業国であり、
地中海沿岸ではクロマグロの畜養が盛んで、約 2,940 トンのクロマグロが日本へ輸出されており、日本はクロマグロの輸入先国第 3 位です(2016 年)。

スペインの農業は現在、日本の農家や花卉農家から、学ぶべき点多しとして、農業研修先や視察先として、注目されているようです

スペインの農業は、国内にマーケットがあり、輸入資材に頼らずに自前の施設で圧倒的な低コスト施工を実現しています。
それによってか、日本の施設園芸面積は微減傾向でありますが、一方スペインの施設園芸面積は微増傾向にあるそうなのです。


これは、耕作放棄地が増え、農業従事者の減少も懸念されている日本の農業としてはまさに気になる所でしょう。

※1 農林水産省 ※1 http://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokusei/kaigai_nogyo/k_gaikyo/esp.html

※2 地中海料理ユネスコ世界遺産登録について ※2 http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1402/spe1_01.html